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東芝の経営戦略
東芝の経営戦略

 

東芝の経営戦略失敗の理由

日本を代表する企業の東芝です。

 

社会インフラから電気機器、医療機器、機械、半導体など日本のモノづくりをリードしてきた名門企業です。

 

東芝の異変が取り沙汰されたのは、2015年の粉飾決算からです。ただし、このときは行き過ぎた利益目標管理が招いた不正会計というレベルで終わりました。

 

これは、近いものでオリンパスなど良くある不正会計の形であり、本業にダメージを与えるものではなく、修正開示による一時的な赤字で済みました。

 

しかし、その翌年に原発問題が発覚し、東芝本体を揺るがす大事件に発展していきます。

 

東芝の失敗した理由
・原発への投資
・主力事業の切り売り

東芝の経営戦略分析

@原発への投資
2006年に原発大手のウェスティングハウスを東芝が買収したことから始まります。

 

当時は、将来が期待されていた原発事業だっただけに54億ドルという多額資金を投じて買収に踏み切っています。

 

ただし、実はこの投資自体が企業価値を無視した投資だったと言えます。売主である英国核燃料会社は18億ドル程度の売却額を想定したと言われています。

 

東芝は、相手の言い値の3倍の値段で購入したのです。

 

当時、競売という形式であったために値段が吊り上がってしまいましたが、実際の価値よりも高値で購入するM&Aの典型的な失敗例と言えます。

 

そして、2012年発生した福島原発問題で、原発に対する需要は減退し、規制が強化による製造コスト増となり、完全に採算の合わないビジネスとなります。

 

つまり、2006年当時の価値に加えて将来価値を3倍も見込んで投資したにも関わらず、環境が変わり2006年当時の価値よりも下回ってしまったということです。

 

A主力事業の切り売り
東芝経営陣の本当のミスジャッジは福島原発問題以降にあったと言えます。

 

福島原発問題が発生するまでは、3倍とまではいかないものの将来を期待されていたのは事実だし、原発事故自体は東芝とは関係の無い話です。

 

しかし、問題が発覚して原発事業の価値が毀損してもなお東芝は原発事業を中核事業と位置付けて、リソースを原発事業へ注ぎ込んでいきます。

 

2015年不正会計事件による経営の悪化でも、白物家電事業を中国の美的集団に、子会社の東芝メディカルをキヤノンに売却しています。

 

2016年原発事業の巨額減損が明るみに出てもなお、子会社の東芝機械の株式を一部売却し、さらに稼ぎ頭の半導体メモリー事業までも分社化して株式を売却することでなんとか債務超過を回避しています。

 

原発事業を真っ先に切り離すべきだったのに、優良な事業を次々と売却したことで、東芝は空っぽになったのです。

総評

東芝の事例から学べることは2つです。

・人気のある企業や事業のM&Aは、本来の価値を上回る購入となることが多く失敗しやすい
・事業価値を見極めた事業ポートフォリオの構築が重要

東芝経営陣に言えることは、事業価値の見極めが全く出来ていなかったことにあります。

 

日本電産の事例のように成功するM&Aは誰も欲しがらないビジネスを本来の企業価値もしくはそれ以下で買収することにあります。

 

将来の価値を見込んで行うM&Aは、順調に成長していくのが当然で、順調にいかないと損をするという非常に不利な買収になるので失敗しやすいと思います。

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