日本電産の経営戦略

 

日本電産のビジネスモデル分類

ポーターの3つの基本戦略
・集中戦略

 

アンゾフの成長マトリックス
・多角化戦略

 

デルタモデル
・ベスト・プロダクト
・カスタマー・ソリューション

日本電産のビジネスモデル分析

@多角化戦略、カスタマー・ソリューション
日本電産を語る上で欠かせないキーワードは「M&A」です。

 

日本の企業では非常に珍しくM&Aを繰り返すことで成長してきた企業です。

 

ただ、欧米で一般的なM&A手法とも異なり、「回る物、動く物」に関わる事業で自社で利用可能な技術を保有していて、経営がうまくいっておらず市場評価が割安な会社に絞って買収していきます。

 

そして、日本電産の中核であるモータ技術を軸に多角化してきました。近年では、パナソニックなどの大企業が日本電産に習い、自社のコア技術を強化する目的でM&Aを行っており、徐々に日本電産の経営戦略が浸透しています。

 

やたらめったらの買収をする欧米企業に対して、取引先各社や業界が次にどんな技術を必要としているのかというカスタマー・ソリューションに着眼した上で、日本電産ができる事業に多角化している点で、意外と手堅いビジネスモデルであると言えます。

 

A集中戦略、ベスト・プロダクツ
日本電産の創業者である永守社長は、再建請負人という異名をとるほどM&Aで買収した企業の業績を急回復させてきました。

 

それを紐解いていくと購入品の効率化や一般管理費削減などのコスト削減から工場の見える化やカンバン方式など生産性向上まで基本を徹底させています。

 

こういった実直な原価低減活動がM&Aという華やかな手法の裏にあることは知っておく必要があります。

 

さらに、M&Aで買収した企業の技術と自社の技術を組み合わせることで、新機構のSRモータや物流用自動搬送ロボットのような新製品を業界に投入しています。

 

M&Aをきっかけに買収先の技術と自社技術を組み合わせたモジュール製品による差別化と、実直な原価低減活動による集中戦略であると言えます。

総評

冒頭でも触れた通り、日本電産と言えば「M&A」です。

 

日本電産は製造業であり、ネットベンチャーや金融のような爆発的な成長は本来あり得ない業界に属しています。それをM&Aを駆使することで、考えられないスピードでの成長を実現した成功例であると言えます。

 

日本の企業(特に製造業)は、まだM&Aに対して消極的です。特に、日本電産が行う自社技術を強化を目的として積極的なM&Aは、一部の大企業や先進的な企業でのみ行われています。

 

ただ、市場環境が変化するスピードは益々加速しており、一企業の開発スピードではとても追いつけないのが実情です。こうした状況を考えると、M&Aという手法が一般的になる日も近いです。

 

その上で日本電産はM&Aを支える2つの戦略を持っていました。

 

・間接部門のコストカットや購入金額の低減、製造部門の生産システム見直しや改善活動などの原価低減活動の実施
・買収先企業の技術と自社技術を組み合わせた新製品による競合他社との差別化

 

M&Aに目が行きがちですが、日本電産が成功する理由はこの2つがしっかりと実行されていることにあり、M&Aはそれを達成するための手段にすぎないことは理解しておく必要があります。

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