ドメインの定義
ドメインの定義とは「企業が競争する分野を決めること」です。
ドメインは、企業にとって主戦場となる領域であり、経営戦略を立案する上で軸となるコンセプトです。
例えば、トラックの輸送会社があるとします。ドメインが輸送会社であるのか、トラック輸送会社であるのかでは事業展開が大きく異なってきます。
ドメインが輸送会社であるならば、トラックはリースにして、輸送システムや配送システムにノウハウを持つべきです。そうすると、トラックではなく、飛行機や鉄道で輸送しても良いわけです。
ドメインがトラック輸送会社であるならば、僻地への輸送や小口配送などのトラックの利点を活かす戦略を考えていく必要があります。
このように、一見似たようなドメインであっても、目指すゴールは大きく変わってきてしまうので、きちんとドメインを定義する必要があります。
3つの着眼点
ドメインを定義する上で、3つの着眼点を持つと良いです。
それは@標的顧客A顧客ニーズB自社技術の3つです。
@標的顧客
どのような市場、顧客を設定するかです。化粧品会社を例に切り口を見ていきます。
基礎化粧品なのか、メイクアップ化粧品なのか・・・
高級路線でいくのか、大衆路線でいくのか・・・
高齢者向けなのか、若者向けなのか・・・
これ以外にも切り口はたくさんあります。そして、これが違うと商品コンセプトは変わってくることは想像できると思います。
A顧客ニーズ
ターゲットが決まると、次にやるべきはニーズ調査です。
キャリアウーマンが求める基礎化粧品にはどんなニーズがあるのか・・・具体的にアンケートなどを通して調査していきます。
ニーズが無いことに力を注いでも、期待した結果は得られる可能性は低くなります。
B自社技術
最後に、自社のリソースの定義です。
ターゲットとなる市場、顧客を決め、そこでのニーズも把握した・・・でも自社技術が無いのでそのニーズは満たせませんでは意味がありません。
自社の強みを活かして、顧客ニーズを満たすことが企業として理想の形となります。
そうすることで他社が後から参入してきても高い参入障壁ができ、盤石な事業へと育っていきます。
これら3つは、順序を付けてやることではなく同時に進めて、全てを満たすような事業に取り組むことが成功への近道となります。