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エンロンの経営戦略失敗の理由

エンロンは地方のガス会社をルーツに持ち、1985年に別のガス会社との合併で設立されました。

 

今では多くの金融機関で用いられているデリバティブ取引を1980年代から取り入れて、電力やガスの規制緩和の流れに乗れたことも全米でも有数の企業になるまで急成長しました。

 

結果、破たん直前には、売上1100億ドル、従業員2万人超という超巨大企業となっています。

 

そんなエンロンの不正会計が明るみに出て、会社はあっけなく倒産まで追い込まれることになります。

 

エンロンの失敗した理由
・コア事業を見誤っていた
・ガバナンスが機能していなかった

エンロンの経営戦略分析

@コア事業を見誤っていた
エンロン破たんの原因はリスクを取りすぎたという見方をする方も多いですが、実際には最先端の金融工学を駆使して高度なリスク管理をしていた企業です。

 

この点については、後々の金融工学の発展も踏まえて、先見の明があった企業ではないかと思います。

 

ここは良く勘違いされるのですが、原因をより明確にすると自社のコアコンピタンスを見誤っていたので、事業リスクが高くなってしまったのではないかとも言われることがあります。

 

エンロンのCEOだったスキリング氏は、「tradingできないものはない」と発言しておりエンロンのコア事業をトレーデングであると考えていました。

 

しかし、実際に石炭や水などのエンロンがこれまで経験のない商品のトレーディング事業に参入していくことで、事業リスクを高めていき、結果的に多額の負債を抱えることになったわけです。

 

Aガバナンスが機能していなかった
エンロンの取締役会は、ケネス・レイ会長、スキリングCEOの2名以外は全て、社外取締役で構成されていました。

 

当時は非常に評価されていたわけですが、実際には全く機能しておらず、不正会計は全く露見しなかったわけです。

 

実は社外取締役と言っても、利害関係にあった人間が多かったことが分かっています。

 

エンロンを担当してた監査法人も、標準報酬よりも多額の報酬を受け取ることで不正に加担しており、米国企業全体に対する不信感を持たざるを得ない事態となりました。

 

現在では、法律改正が進められて、米国のみならず日本でもガバナンスの徹底が基本とされています。

 

経営者は道を踏み外してしまうことがあるので、それを前提としたチェック機能を仕組み化することは非常に大切です。

エンロンの経営戦略まとめ

エンロン失敗の最大の原因はコアコンピタンスを重視しなかったことにあります。

 

仮に、エンロンが得意としていた電力やガスといった市場でのみプレーヤーして参入して、他の市場はリスクを見極めてハイリスクであれば手数料ビジネスで運営する等の戦略でいければ、成長性は落ちるものの盤石な経営になっていたかもしれません。

 

また、この無茶な経営戦略を監視するコーポレートガバナンスが機能していれば、歯止めが掛かったかもしれません。

 

エンロンの事例は、良いところ、悪いところがはっきりしているので、非常に学ぶべきことの多い事例です。

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